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オウンドメディアを収益化するには?9つの手法とマネタイズの手順
株式会社NoSHAPE
企業がオウンドメディアの運営を継続していくには、収益化が必須です。オウンドメディアの収益化に成功すれば、そこで得られた利益を運用費に充てられますし、新たなコンテンツに投資することもできます。
ただ、オウンドメディアで収益化ができるのか、どのように収益化すればいいのかわからないという方も多いと思います。プロセスを誤ると収益化に失敗する可能性がありますし、企業のブランドイメージを大きく低下させてしまうかもしれません。
この記事では、オウンドメディアを収益化する9つの手法を紹介するとともに、収益化までのプロセスについて解説します。
オウンドメディアの収益化は可能?
オウンドメディアを運用することで収益化は可能なのでしょうか?
結論から述べると、オウンドメディアで収益化することが可能です。オウンドメディアでは自社の認知向上やリード獲得で間接的に収益化ができるだけでなく、広告を掲載したり、商材や有料セミナーを販売したりすることで直接的に収益化ができます。
オウンドメディアの収益化に成功すれば、その利益を運営費に賄えるので長期的にメディアの運用ができますし、機能追加やサイトリニューアルなど、メディアを成長させるための投資のハードルも下がります。
ただし、メディアから直接的に収益を得るには、自社にとって最適な収益化の手法を選択しなければなりません。
オウンドメディアを収益化する9つの手法
ここでは、オウンドメディアを収益化する手法9つについて詳しく紹介します。
1.純広告
純広告は、オウンドメディア内に広告枠を作成し、その枠を販売して収益化する手法です。一般的には、あらかじめオウンドメディア上に掲載する期間を取り決め、月額料金を徴収する形態が多いです。クリック回数や表示回数で料金が決まる従量課金型の契約もあります。
広告主はメディアのユーザーに対して広告を見せることができるので、認知度の向上や広告からの売上を期待できます。
ただし、自社サイトと相性の良い製品やサービスを持つ企業に広告を掲載してもらう必要があるため、企業に対して営業をかける必要があります。メディアのユーザーの数が多いほど広告効果が得られるため、まずはユーザーを集めるのが重要です。
2.アフィリエイト
オウンドメディアで他社の製品やサービスを紹介し、その広告がクリックされた場合や広告経由で製品やサービスが売れた場合に報酬が得られる手法です。
メディア側は売れば売るほど利益を得られますし、詳細に顧客のサービスを説明できるからこそ、より購入を促せます。一方、広告主は成果が発生するまで費用を払わなくていいので、リスクを抑えられます。現在でも多くの企業が利用している方法であり、2020年度の国内アフィリエイト市場規模は前年度比5.2%増の3,258億円と成長を続けている手法です。
アフィリエイトで収益化をするには、オウンドメディアで商品を紹介し購入してもらう必要があります。そのためにも、オウンドメディアにユーザーを集める、訴求力の強いコンテンツを作る、などが必要になります。さらに、オウンドメディアと親和性の高い製品やサービスを選んで掲載することが大切です。
3.インフィード広告
インフィード広告とは、下記の画像のようにコンテンツのひとつとして掲載する広告のことです。
引用:Yahoo!ニュース
広告をメディア内の記事のように見せることができ、上手くサイトに溶け込ませることができます。広告は避けられる傾向にあり視認性が低いですが、インフィード広告ではコンテンツのひとつとして見られるので視認性を高められるのが特徴です。
また、広告の内容はコンテンツやユーザー属性に基づいて自動的に決まるため、よりユーザーにクリックしてもらえます。ただ、クリックやインプレッション、フォローやシェアに応じて収益が得られますがその単価は低いので、収益化には多くのユーザーが必要になります。
4.アドネットワーク
アドネットワークとは、あらゆる広告主を取りまとめ、各メディアにあった広告を自動で表示してくれるネットワークです。GoogleアドセンスやYahoo!広告などのアドネットワーク事業者と契約し、オウンドメディア内に広告を表示させることで収益化ができます。
コンテンツやユーザーの趣向に沿った広告が自動で表示されるので、自社で広告主を探す必要はなく、広告を選別したり貼り替えたりする必要もありません。広告主に対する営業や交渉、広告主への効果報告などが不要なのもメリットです。
報酬は広告表示回数やクリック数によって決まり、単価や契約形態はアドネットワーク事業者が決めます。ある程度アクセスがなければ収益は得られませんが、オウンドメディアが成長すればそれに伴い広告収入も増えます。
5.記事広告
記事広告とは記事という形を取った広告であり、記事上で広告主の製品やサービスを紹介します。別名「タイアップ広告」とも呼ばれています。
記事広告では掲載費を得られるだけでなく、自社で記事広告の取材やライティングを行う代行費用を得られます。さらに、記事広告経由で製品やサービスが売れたら報酬を得られる、成果報酬型の契約もあります。
あくまで記事コンテンツという体裁で掲載するため、広告に抵抗がある人にも読んでもらいやすく、広告主のサービスを詳しく紹介できるので成約につなげやすいのが特徴です。
記事広告で収益化するには営業をかけて広告主を獲得する必要があります。広告主はオウンドメディアの知名度やPV数、アクセス数を重視する傾向にあるため、メディアを成長させておくことが重要です。
6.有料コンテンツの販売
有料のコンテンツを用意し、それらを販売することで収益化する手法です。
課題解決のノウハウや著名人へのインタビューなど、自社独自の情報をもとに記事・ホワイトペーパー・動画といった有料コンテンツを作成します。メディアやメルマガなどでコンテンツを紹介し、購入してもらうことでも収益を得られます。
作成したコンテンツはオウンドメディアにストックできるため、メディアにユーザーを集められれば継続的な収益が期待できます。
コンテンツを購入してもらうためには、無料コンテンツにはない価値を提供する、時代に合わせた最新の情報に更新する、ユーザーからの信頼を獲得するなどの工夫が必要です。
7.自社製品・サービスへの誘導
オウンドメディア内で自社の製品やサービスへ誘導する手法です。
ユーザーの悩みを解決するコンテンツの中で自社製品やサービスを紹介したり、その特徴や導入事例を紹介する記事を掲載したりして購買へと誘導します。
オウンドメディアでは掲載内容を自由にコントロールできるため、幅広いターゲットにアプローチでき、それぞれのターゲットに合わせたコンテンツを作ることができます。サービスの魅力を余すことなく紹介できるので、外部の媒体に広告を出すよりも購買率を高められるのがメリットです。
8.有料セミナーへの誘導
オウンドメディアから有料セミナーへ誘導し、参加してもらうことで収益を得る手法です。オウンドメディアに読者を集め、セミナーの告知を行いセミナーへの参加を促します。
参加者が多いほど利益を得られますし、参加者が少ない場合でも開催したセミナーのアーカイブ動画を有料で配信すれば収益化できます。
有料セミナーで収益化するには、セミナーに興味を持つユーザーをオウンドメディアに集める必要があります。そのためには外部の有識者を招いたり、業界の情報や専門的な情報を発信するなどの工夫が必要となります。
9.サブスクリプション化
オウンドメディアのユーザーに、月額課金制などの会員になってもらうことで収益を得る手法です。
会員限定の記事コンテンツやメルマガを提供するなど、会員限定で受けられるサービスを提供することで、サブスクリプションサービスの利用を促します。
有料会員を獲得できれば継続的に収益を得ることができますが、そのためにはコンテンツに価値を感じてもらうために質の高いコンテンツを提供し続ける必要があります。サブスクリプションはいつでも解約できるため、収益化には継続率が重要な指標になります。
オウンドメディアの収益化成功への道
オウンドメディアを収益化するには様々な手法がありますが、これらを活用して収益を得るための手順があります。
メディアへのアクセスを集める
オウンドメディアを収益化するには、アクセスを集める必要があります。アクセスが少ないと、広告を掲載してもクリック数や表示回数がわずかなので広告から収益を得られませんし、商品やサービスを紹介しても購買につながる確率は低いからです。
だからこそ、新規ユーザーを獲得しメディアへのアクセス数を増やすことが重要なのです。
流入数を増やすためには、SEO対策やメルマガ、SNSの活用などが有効です。SEO対策によって検索結果からアクセスを継続的に得られるようになりますし、メルマガやSNSで情報を発信することでもアクセスを増やせます。
さらに、ただアクセスを増やすのではなく、ターゲットユーザーを得なくてはなりません。
オウンドメディアに読者を集めるための集客方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。
回遊率や滞在時間を向上させる
収益化を成功させるためには、オウンドメディア内の回遊率や滞在時間を向上させることも重要です。サイトの回遊率が向上するということは、ユーザーに多くの記事を読んでもらえているということだからです。
さらに、滞在時間が伸びることはコンテンツを通じて製品やサービスの魅力をより多く理解するということであり、購買率も高められます。
回遊率と滞在時間を向上させるための主な対策は以下の通りです。
- 記事の内容がユーザーのニーズに応えられているか確認
- コンテンツ内に関連するページへの内部リンクを設置
- 表示速度やユーザビリティの改善
上記のようなポイントを押さえて、ユーザーが回遊し長時間滞在してもらえるようなサイトにしましょう。
メディアのファンを育成する
既存ユーザーを育成して、収益につなげることも重要です。
既存ユーザーをファンへと育成することで、メディアへ定期的にアクセスするユーザーを確保でき収益につながりやすくなります。そういったユーザーには、SNSでコンテンツを拡散してもらえる可能性もありますし、ロイヤリティを高めれば自社の製品やサービス、有料コンテンツなどを購買してもらいやすくなります。
ファンを育成するための施策には、以下のようなものがあります。
- 有益な情報を継続的に発信する
- コンテンツの更新頻度を高くする
- ユーザーとコミュニケーションを取る
サイトを訪問する頻度も増やすことができるので、収益化を促進できます。
状況に応じて手法を使い分ける
オウンドメディアを収益化する手法は、状況に応じて使い分けることが重要です。オウンドメディアの目的や状況、運用フェーズに適した手法でないと、収益化は上手くいきません。
立ち上げたばかりでアクセス数が少ないときは、顧客リストに対して有料コンテンツやセミナーを販売する、アクセスが増えたら広告やアフィリエイトを利用するなど、 状況に応じた手法を選ぶ必要があるのです。
また、収益化を行う際はまず一つの手法を実施して、収益が得られるようになったら複数の方法を試すのがよいです。
分析・改善を行う
オウンドメディアを収益化するためには、定期的に分析と改善を行いPDCAサイクルを高速回転させることが重要です。ターゲットを取り巻く環境や、検索エンジンのアルゴリズムは日々変化しているため、ユーザーニーズや検索エンジンに対応できているかをチェックすべきなのです。
分析はGoogleアナリティクスやサーチコンソールなどのツールを利用し、定期的に行いましょう。記事の検索順位やサイトの離脱率、流入経路、滞在時間、訪問者数などを把握します。
このような分析・改善によって、収益化を成功させます。
オウンドメディアの収益化で抑えておきたい注意点
オウンドメディアの収益化に取り組む際に、知っておくべきポイントを紹介します。
収益を得るまでに時間がかかる
オウンドメディアを収益化するには、ある程度時間がかかります。
メディアや各記事がGoogleから評価されて検索結果から流入が得られるまでには時間がかかります。メディアへの流入が得られるようになった後にも、ユーザーを育成していく必要があります。そのためには継続的に情報を提供して、ユーザーの知識を高めなくてはなりません。
このように、オウンドメディアが収益化するまでには長期間かかるのです。
自社の上長や経営陣などがこのことを知らないと、「いつまでも成果が出ていない」という理由から予算の打ち切りやオウンドメディアの閉鎖につながる恐れがあります。あらかじめ周知しておきましょう。
収益化にはノウハウやリソースが必要
オウンドメディアを収益化するためには、ノウハウやリソースが必要となります。
ユーザーにとって有益なコンテンツを提供するには、ニーズ分析やライティング、リライトなどのノウハウが必要ですし、流入を増やすにはSEOやアクセス解析などの知識が欠かせません。そしてオウンドメディアのファンを増やすには、メルマガやSNS運用の知識も必要になります。こういった作業を行う人材と体制を準備することも必要になります。
自社にこういったノウハウやリソースがない場合は、知識を持った人材を新しく採用するか、専門の会社に外注するようにしましょう。
不自然に売り込まない
オウンドメディアを収益化する際には、不自然に売り込まないようにしましょう。収益化を意識するあまり、広告を貼りすぎたり、自社サービスへの誘導を強調しすぎたりすると、ユーザービリティが低下して離脱の原因となります。
特に、サービスへの誘導をしすぎるとユーザーは売り込みを感じてしまいます。売り込みを強く感じるとユーザーは嫌悪感を抱き、二度とメディアを訪れなくなるかもしれません。
不自然に売り込むことでユーザーがメディアから離れてしまい、収益が得られなくなってしまうのです。だからこそ、ユーザーが使いやすいサイトや、読みやすいコンテンツを意識しましょう。
まとめ:自社に適した方法でオウンドメディアを収益化しよう
オウンドメディアは、広告の掲載や自社サービスへの誘導、有料コンテンツの販売などを行うことで収益化できます。
収益化するには、自社に合った手法を状況に合わせて選択していく必要があります。さらに、メディアへのアクセスを集めユーザーを育成していくだけでなく、サイトやコンテンツを定期的に分析・改善しなければなりません。
このような施策を実施するには、専門のノウハウやリソースが必要です。こういったノウハウが自社にない場合は、専門の会社に依頼するという選択肢もあります。
私たちNoSHAPEは、これまでに数多くのオウンドメディアの立ち上げや運営代行、サイト改善、コンテンツマーケティング支援などを行ってきました。そのため、サイトのアクセスを増やし、マネタイズするノウハウを持っています。
オウンドメディアの立ち上げや運用に不安を感じている場合は、ぜひ一度ご相談ください。
株式会社NoSHAPE
当社には、代表の鬼石を筆頭にBtoBマーケティングに精通したディレクターたちが在籍しております。代表の鬼石はKAIZEN PLATFORM出身。BtoBマーケティングのコンサルタントを10社以上手がけ、成功に導いております。
お客様とユーザーから信頼される存在であり続けるため、結果にこだわり活動します。マーケティングを元に広告・SEO・オウンドメディア・EC運用・Webサイト制作など、幅広く手厚い体制でお客様をフルサポートいたします。