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Webサイトのユーザビリティの評価項目7つを解説!評価方法や注意点も紹介

株式会社NoSHAPE

ユーザビリティ評価項目

ITの普及やスマートフォンの利用者が増えたことで、企業にとってWebサイトが必須となった現在、Webサイトの使いやすさである「ユーザビリティ」は重要です。ユーザビリティをしっかりと評価して、改善していかなくてはなりません。

しかし、ユーザビリティを改善するためには、どのような項目に注目し、どのように評価すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、ユーザビリティを評価すべき理由や、正しい評価項目と評価方法、ユーザビリティを向上させるポイントについて徹底的に解説します。

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ユーザビリティを評価すべき理由

ユーザビリティを評価し、改善していくことで様々な成果につながりますが、具体的にどのような効果があるのか、なぜユーザビリティを評価すべきなのかを解説します。

離脱率減少

ユーザビリティを評価・改善することで、離脱率の減少が図れます。ユーザビリティが悪く使いづらいサイトでは、ユーザーがストレスを溜めてしまい、すぐに離脱してしまいます。そして、離脱した後にはサイトを二度と訪れないのです。

サイトの表示が遅い、CVボタンの場所がわかりにくい、余計なリンクが多すぎるなど、使いにくいサイトは、ユーザーは不便さを感じます。

ユーザーがスムーズに使えるように、ユーザビリティの改善を行いましょう。

CVR向上

ユーザビリティを改善することで、CVRの向上が期待できます。CVR(コンバージョン率)とは、サイトで目的が達成された割合のことです。

Webサイトのユーザビリティが悪いと、ユーザーは使いづらさを感じて離脱してしまうため、結果的にCVRも低くなってしまいます。また、サイト内のユーザビリティが悪いと問い合わせボタンなどのコンバージョンポイントに気づかず、CVRが下がります。

サイト内のユーザビリティを評価し改善することで離脱を防止でき、ユーザーがスムーズに目的を果たせるようになり、CVRも向上できるのです。

リピート率向上

ユーザビリティの改善は、リピート率向上にもつながります。ユーザビリティを改善して便利で快適なサイトにすれば、訪れたユーザーもリピートしようと思うようになります。逆に、使い勝手が悪いサイトには二度と訪れたくないでしょう。

リピート率が向上すれば、それだけ購入してもらえる可能性が高まります。商品やサービスを認知させる必要のある新規顧客と比べて、自分からWebサイトを訪問してくれる既存顧客は企業にとって重要です。

ユーザビリティの改善によってリピート率が上がれば、より費用対効果の高い集客を実現でき、ビジネスを加速できるでしょう。

Webサイトのユーザビリティの評価項目7つ

ユーザビリティ評価項目7つ
ユーザビリティを評価するためには、基準となる評価項目が必要です。どのような評価項目を定めればいいのかを解説します。

1.学習しやすさ

学習しやすさは、「ユーザーが簡単に学習し、すぐに作業を始められるか」を図る指標です。ユーザーが初めてWebサイトに触れたとき、どのように操作すれば目的が達成できるのか分からないと、離脱してしまい貴重な顧客を逃すことになります。

例えば、旅行サイトで宿泊先をどのように選べばいいのか、目的からツアーを探すのか、どのメニューで探せばいいのかが分からないようなサイトは学習しやすさに欠けています。

学習しやすさは、以下のポイントをチェックして判断しましょう。

  • 操作手順がシンプルでわかりやすいか
  • エラー内容が容易に理解できるか
  • 難しい専門用語や略語が使用されていないか
  • 用語やアイコンに統一性があるか
  • 表示される情報が多すぎないか

2.効率性

効率性とは、「ユーザーが最小の時間や負荷で目標を達成できるか」を計る指標です。購入までに何ページも遷移しなくてはならなかったり、一度購入したWebサイトをもう一度開いたときに同じ入力が必要だったりすると、ユーザーに無駄な労力を使わせることになります。

効率性は、以下のようなポイントに注目しましょう。

  • ユーザーに同じ作業をさせていないか
  • ページ数の多いサイトではサイト内検索が設置されているか
  • 間違った場所がクリックされないか
  • 一番伝えたい内容がスクロール無しで見れるか
  • フォームの記入項目が多すぎないか

3.記憶しやすさ

記憶しやすさは、「しばらく使わなくても、再度利用する際に使い方を思い出せるか」を意味します。

例えば、宿泊先を選ぶメニューがわかりにくい箇所にあり、その選び方が複雑であるような予約サイトは何度やっても操作を覚えられず、「記憶しやすさ」に欠けます。

ユーザーの「記憶しやすさ」を上げるには、使い方が直感的に理解しやすいく、わかりやすいWebサイトにする必要があります。特に、画像で伝えるのが有効です。画像では豊富な情報を伝えることができ、操作方法も記憶してもらえます。

4.エラー

「エラー」とは、「ユーザが間違った操作を起こさないか」を計る指標です。

例えば、メールアドレスの入力や住所の入力を誤ってしまう、必要な項目を選択せずに進んでしまうなどがエラーです。こういったエラーが発生すると、ユーザーは戸惑ってしまい、ユーザビリティが下がります。

エラーの発生率が高いということは、Webサイトの設計に問題がある可能性が高いです。誤った操作を行わないようにWebサイトのインタフェースを設計しましょう。

また、ユーザーがエラーを起こしてしまったときに備えて、間違った動作には注意をうながす画面や、重要情報の入力時にはリアルタイムのバリデーションなどを利用しましょう。

5.主観的満足度

「主観的満足度」は、「どれだけユーザーの好みに合っていて、ユーザーが求めるものを得られるか」を示す指標であり、「ユーザーが満足し、何度も使用しているか」で測定されます。

ユーザーが満足できるWebサイトにするには、ニーズに合ったコンテンツの提供に加え、ユーザーにとって使いやすいインターフェースにする必要があります。そのためには、ユーザーの分析やユーザーのWebサイトの操作への習熟度を知る必要があります。

これらは、以下の指標でも知ることができます。

6.ページ滞在時間

「ページ滞在時間」は、「ユーザーがページに滞在した時間」です。ページ滞在時間が長いほどユーザーの求めているコンテンツを提供できており、ユーザビリティにもストレスを感じさせていないということになります。

ページ滞在時間を上げる方法としては、ユーザーにとって有益なコンテンツを提供する、様々なコンテンツに誘導しやすいインターフェースを設計する、より多くのコンテンツを見てもらうよう導線を設計するなどが挙げられます。

7.ユーザーあたりのセッション数

「ユーザーあたりのセッション数」とは「1人のユーザーがWebサイトにアクセスした際にどれだけのページを訪れているか」を表す数値です。

この値が大きいほど、1回の訪問で多くのページを閲覧しているということになり、ユーザーがWebサイトのコンテンツに関心を持っており、ユーザビリティにおいてもスムーズに利用できていることを表します。

ユーザーあたりのセッション数は、GoogleアナリティクスというGoogleの提供するアプリケーションで測定可能です。継続して追い続けることで、ユーザビリティの高さの変化を観察できます。

ユーザビリティの評価方法

ユーザビリティの評価として一般的に利用される方法があります。それぞれの評価方法と使い分け方を解説します。

ユーザビリティテスト

「ユーザビリティテスト」は、ユーザーがWebサイトを利用する様子を近くで観察し、言動や操作の様子をデータ化する評価方法です。実際のユーザーの行動や発話から、ユーザーが製品に抱いている気持ちを推測できるため、数値データだけでは分からないサービスの根本的な問題点を発見できます。

ただし、テストに参加するユーザーの収集と、撮影した動画のデータ化や分析には時間と費用がかかります。時間と費用を抑えたい場合は、自宅でWebサイトを利用してもらい動画を録画するオンライン型の調査がおすすめです。

また、実際の会話や行動はユーザーによって違いがあり判断が難しいため、データ抽出はユーザビリティ評価について経験を積んだ方が担当するのが望ましいでしょう。

ヒューリスティック評価

「ヒューリスティック評価」は専門家がユーザビリティを評価し、システムやサービスの問題点を抽出する評価方法です。専門家の経験則やプロの視点から評価ができます。

短時間でコストをかけずに評価できますが、設計ガイドラインが抽象的な場合、評価者の主観に影響され、ユーザー目線が薄れるデメリットもあります。ヒューリスティック評価を行うときは、単なる好みや印象の話に収まらないように、評価の判断基準を作っておきましょう。

この例としては、設計ガイドラインの構造化と細分化を行い、専門家だけでなく、一般の設計者によっても評価ができる「構造化ヒューリスティック法」があります。

ヒートマップツール

「ヒートマップツール」は、Webページ上のユーザーの行動形跡をわかりやすく色で表現できるツールです。ユーザーによく見られている箇所やクリックされている箇所、離脱された箇所などを色で表現します。

専門知識がなくとも、視覚的にユーザーの行動を把握できる点がメリットです。ページの中でどのような行動をしているかがわかり、ユーザビリティの評価ができます。

ただし、ヒートマップはページごとにしか確認できないため、ユーザーがサイト全体をどう行動したのかは知ることができません。

質問での評価

製品を実際に使用してもらった後に、ユーザーに意見を聞く方法です。実際に会って意見を聞く方法と、アンケートで意見を収集する方法の2つがあります。

実際に会って意見を聞く場合は、声だけで確認するなど本人を特定しない状況で意見を述べてもらうことで、ユーザーの製品に対する生の声や、予想もしなかった使用方法を知ることができます。

一方、グループインタビューで数人同時に意見を聞くと、ユーザーの意見が周りの人に左右されることもあるので注意しましょう。

アンケートでユーザーに質問する方法もありますが、SNSやメールのリストを利用することで、多くのユーザーの意見を集められます。アンケートはユーザーにとっては回答しやすく情報が集まりやすい反面、情報の正確性に欠ける危険性もあります。

アクセス解析

Googleアナリティクスなどの解析ツールで、ユーザーの行動履歴をたどる方法です。

アクセス解析ツールでは実際のユーザーのサイト上の行動データを確認できるので、アンケートのような主観的な意見ではなく、客観的なデータを用いて判断できます。

ただ、Googleアナリティクスは計測できる項目も多く、一定の知識が必要になります。初心者は、見るべき項目やアナリティクスのデータの活かし方を学ぶのがよいでしょう。

アイトラッキング調査

液晶ディスプレイと一体になった機器などを利用して人の目の動きを追跡することで、ユーザーが何に注目したのか、興味を持っているのかを客観的に分析する調査です。

ユーザーが読んでいる箇所や閲覧順序、注視している箇所などを知ることができます。ユーザーの注意が向けられやすいデザイン要素やエリアを計測できるため、ページ内のユーザビリティを向上させるのに役立てられます。

ユーザビリティ評価項目設定時の注意点

ユーザビリティの評価項目を設定するときは、いくつか注意すべき点があります。いずれも重要なので、必ず確認しましょう。

仮説を立てる

ユーザビリティの評価項目を分析する際は、ユーザーの行動に対して仮説を立てましょう。仮説を立てることで当たりをつけられるので、漠然とデータを見るよりもスピーディにユーザーの行動の原因を見つけられます。仮説を立てておくと、その間違いにも素早く気づけるため、早い段階で軌道修正ができます。

仮説を立てるときには、ひとつの仮説だけでなく複数の可能性を考えておくようにしましょう。例えば、特定のページへの流入が少ないときには、自然検索から流入していない、サイト内でそのページへのリンクが少ない、ページへのリンクが見にくいなど、様々な理由が考えられます。

複数の仮説を立てて、ひとつずつ検証していきましょう。

必ず検証を行う

仮説を設定し具体的な評価項目を設定した後は、仮説が正しいかどうかの検証が必要です。仮説を立てたはいいが、それが事実かは検証しなくてはわかりません。必ず検証を行いましょう。

仮説を検証する際には、質と量が揃ったデータから分析を行いましょう。ネットから集めたような信頼性の低いデータや、数人だけから得られた少量のデータなどでは正しい検証ができません。

また、その検証が主観に寄りすぎていないかも注意しましょう。自分の仮説に沿った結果へと無意識に寄せてしまうことがあるため、あくまで客観的に検証をすることを心がけましょう。

ABテストも利用

仮説検証の際は、ABテストも利用しましょう。ABテストとは、2つのパターンを用意して、それぞれをユーザーに表示して、どちらが高い成果を得られるかを測定するテストです。

ABテストを行うことで、ユーザビリティの高いパターンを検証できます。ABテストは成果が悪ければすぐに元に戻すことができますし、少ないリスクで検証ができる方法です。

ただし、アクセス数が少ないと偏りが入り、正しい評価ができないため、作って間もないWebサイトには使えません。

ネットユーザーを利用

現代ではインターネットにより様々な属性のユーザーにアプローチできます。ユーザーを集める際は、アンケートサイトやTwitter、Facebookなどを使うことで効率的に集められます。それでも集めるのが難しい場合は、専門の業者に頼めばアンケート回答者を用意してもらえます。

どの媒体で回答者を集めるとしても、より実際の顧客に近い声を集めるために、ターゲットユーザーに近い人物像の人にアンケートを行いましょう。

また、回答者を集めるには、報酬やリサーチ内容、かかる時間、リサーチのスケジュールなどできるだけ詳細に書いたほうが、回答者は集まりやすくなります。

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Webサイトのユーザビリティ向上のポイント

ユーザビリティ分析のイメージ
最後に、Webサイトのユーザビリティを評価して改善していく際に、特に意識すべきポイントを解説します。

表示速度

Webサイトのユーザビリティにおいて、表示速度は重要な要素です。表示速度が遅いとユーザーは不満を感じ、Webサイトから離脱してしまうかもしれません。

Googleがディープラーニングを用いて実施した予測によると、表示速度が1秒から3秒に落ちると、直帰率は32%上昇するとされており、せっかくの機会を大きく損ねてしまいます。

参考:『表示速度が1秒→7秒で直帰率は113%↑、モバイル向けサイトのUXはとにかくスピードが命|海外SEO情報ブログ

表示速度を速くするには、以下のような対策が有効です。

  • 画像ファイルを圧縮する
  • JavaScriptやCSSファイルのサイズを小さくする
  • サーバーの応答時間を短縮する

ページのスピードは、Google PageSpeed Insightsで確認できます。

デザイン

Webサイトのボタンや文字色などのデザインの視認性は、ユーザー体験を大きく変化させます。「視認性」とは、Webサイトのパーツの「見やすさ」、「わかりやすさ」を指します。

以下のような点に注意しましょう。

  • 白色の背景に黄色の文字色が使用されており読みにくい
  • ボタンが小さく、気づきにくいし押しにくい
  • 文字が小さくて読みにくい

視認性を考えるときは、視認性の評価が人によって異なること、デザイン性の高さが視認性の高さにつながるわけではないことを意識しましょう。例えば、20代にとってはちょうどいい文字サイズでも、60代以上にとっては見にくい可能性などがあります。

レイアウト

Webサイトのレイアウトも、ユーザビリティへの影響が非常に大きいです。どの要素をどの位置に置くかによって、ユーザビリティが大きく変わります。

例えば以下のようなケースは、ユーザーにとって使いにくいといえます。

  • ファーストビューの情報が少なすぎて、何を伝えるWebサイトか分からない
  • Webのサイトのパーツがアンバランスで違和感がある
  • ボタン同士が近すぎて、誤って押してしまう
  • 多くの要素が表示されていて、どこを見ればいいかわからない
  • 選択肢が多すぎるために、どこをクリックしていいか分からない

デザインと同様に、レイアウトもユーザーに実際に使ってもらうことで良し悪しが分かるため、積極的にユーザビリティテストを行うようにしましょう。

デバイス

Webサイトは、あらゆるデバイスでのアクセスに対応している必要があります。パソコンでのユーザビリティが良くても、スマートフォンやタブレットで使いにくければユーザーは離脱してしまい、大きな機会損失となります。

Webサイトは、どのようなデバイスやブラウザのサイズでも見やすく使いやすいように表示しましょう。

まとめ:ユーザビリティを適切に評価して集客を増やそう

ユーザビリティを評価して改善することで、サイトの離脱率減少やCVR向上、リピート率向上などにつながります。

ユーザビリティを改善するには、「学習しやすさ」や「記憶しやすさ」をはじめとする7つの項目を基準に評価を行いましょう。ただ、適切な評価を行うにはユーザビリティテストやアクセス解析などの専門知識が必要となります。

ユーザビリティを評価・改善するためのノウハウに不安がある企業は、専門会社のサポートを利用するのもよいでしょう。弊社「NoSHAPE」は、Webサイトのユーザーインターフェースやユーザー体験の改善、集客のサポートなどを行っています。

約500社のWebサイト改善を支援してきた実績があり、ユーザビリティを改善するためのサポートを提供できる体制が整っていますので、まずは気軽にご相談ください。


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株式会社NoSHAPE

当社には、代表の鬼石を筆頭にBtoBマーケティングに精通したディレクターたちが在籍しております。代表の鬼石はKAIZEN PLATFORM出身。BtoBマーケティングのコンサルタントを10社以上手がけ、成功に導いております。

お客様とユーザーから信頼される存在であり続けるため、結果にこだわり活動します。マーケティングを元に広告・SEO・オウンドメディア・EC運用・Webサイト制作など、幅広く手厚い体制でお客様をフルサポートいたします。

https://www.noshape.jp/

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