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営業のデジタル化を成功させる方法とは?具体的なツールやポイントを解説

株式会社NoSHAPE

営業のデジタル化

近年、多くの企業が営業部門におけるデジタル化の取り組みを強化しています。デジタル化に取り組む理由は、テレワークの環境に適応するためであったり業務効率の向上のためであったりと、企業によって様々です。

この記事を読んでいる方のなかにも、自社の営業部門もデジタル化を強化すべきと感じている人も多いのではないでしょうか。しかし、デジタル化には様々な課題や注意点があるので、事前にそれらを理解しておく必要があります。

そこで本記事では、営業部門がデジタル化を行うべき理由や、デジタル化の具体的な取り組み方法を紹介します。営業をデジタル化する際のポイントもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

営業のデジタル化とは

営業のデジタル化とは、デジタルツールを取り入れることで営業活動の最適化を行うことです。

デジタルツールを導入することで、営業活動やリスト共有、進捗管理、顧客管理、分析などの業務を効率化できます。具体的なデジタルツールとしては、リードの獲得や育成にはMAツールやオンラインコミュニケーションツールがありますし、営業活動においてはSFAツールやWeb会議システム、顧客管理にはCRMツールや名刺管理ツールなどがあります。

これらのデジタルツールを利用することで、より効率的にリードを獲得し、成約率を上げ、さらには長期的な顧客価値を向上させることができるのです。

営業のデジタル化をすべき理由4つ

デジタル化すべき理由
ここでは、営業部門をデジタル化すべき理由を紹介します。

世界の変化

帝国データバンクの調査(※1)によると、企業の75.5%が新型コロナウイルスを契機にデジタル施策を推進しているとのことです。

また、新型コロナウイルスの影響でテレワークに切り替える企業が増えたことで、対面営業が難しくなりました。その結果、オンライン会議を実施できる環境を営業部門に整える必要性が生じています。アフターコロナにおいてもオンライン会議は継続的に活用されることが予想されるので、デジタル会議ツールの導入は重要でしょう。

また、少子高齢化が進行し将来的に労働人口が減少することが予想されています。人手不足の状態では1人あたりの負担が増加するため、デジタル化を進めて人材不足解消を目指すことになるでしょう。

さらに、現代では顧客の購買行動は大きく変化しており、多くの顧客は商談の前にインターネットで情報を集める傾向にあります。このような状況では、Web広告やオウンドメディア、メルマガ、SNSなどあらゆるチャネルを駆使して、営業を行う必要があります。

※1:新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査

業務効率・生産性の向上

デジタルツールを導入することで、営業部門の業務効率・生産性の向上が期待できます。デジタル化によって、営業に付随するあらゆる業務を効率化できるので、同じ作業をより少人数でできるようになるのです。

例えば、顧客データの入力・管理などの作業の工数を大きく減らせますし、営業活動をデータ化すれば成果の出やすい営業先の傾向などを見つけることもできるでしょう。

また、現在は顧客がインターネットで事前に情報を集める傾向にあるので、顧客が必要とするタイミングで情報を提供することでリードタイムを短縮できます。

このように、デジタルツールによって見込み客をより効率よく見つけられますし、業務の効率を高めることができるのです。

営業情報の属人化の防止

デジタル化によって、属人化しやすい営業活動の情報を可視化できます。営業活動の進捗や課題、顧客の属性や温度感など、営業状況や顧客情報がオンライン上で簡単に共有できるので、営業情報が属人化するのを防げるのです。

個人が抱えている営業情報が共有されず属人化してしまうと、状況の把握ができず組織での対応ができません。デジタルを利用すれば、全員が営業活動の状況や顧客情報を閲覧できる状態になるので、より顧客の取りこぼしを減らせますし、よりよいサービスができるようになります。

さらに、デジタルツールを利用することでマーケティングチームや企画チームなど、営業部門以外にも情報を共有しやすくなります。組織全体で相乗的に成果を出しやすくなるのです。

ナレッジの共有

デジタル化によって、営業部門でのナレッジの共有ができるようになります。営業に関するノウハウや専門知識が営業部門全体で共有できるようになるのです。組織のスキルや能力が向上し、さらなる成果を得られるようになります。

例えば、デジタルを活用して業界のニュースやノウハウ、成功事例を共有すれば、営業スタッフのレベルが向上し組織全体の底上げができます。それによって、営業部門の成果を大きく成長させることができるでしょう。

多くの人間が集まる組織にとって、ナレッジの共有は重要です。デジタルを活用して、より組織に浸透するように工夫をしましょう。

ここまで、営業部門がデジタル化すべき理由について紹介しましたが、具体的にどのようなツールを導入すればいいのでしょうか。

営業部門におけるデジタルツール

営業部門の業務を効率化するデジタルツールにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、営業部門のデジタル化で便利なツールを紹介します。

MAツール

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、マーケティング活動を自動化するツールです。見込み顧客の獲得から商談化までの流れを効率化し、その成果を最大化します。人力で行うと手間のかかるマーケティングや営業活動をデジタルによって自動化することができます。

MAツールには、顧客リストの管理や一斉メール配信、見込み顧客分析、名刺管理、Webサイト作成などの機能が備わっています。コミュニケーション履歴の管理や顧客のスコアリングなども行えるので、より成果につながりやすい顧客の選別なども行えます。

MAツールの中には、BtoC向け、BtoB向けのものがあるので、選定の際には機能をしっかりと比較して選びましょう。

SFAツール

SFA(営業支援システム:Sales Force Automation)とは、営業部門の顧客情報や案件情報の管理、業務プロセスを効率化するツールです。顧客管理や案件管理、予実管理、分析、レポート作成など、営業担当者のあらゆる業務を見える化し、営業活動の効率化をします。

SFAツールは営業担当者をサポートするだけでなく、蓄積されたデータの分析ができます。そのデータを営業担当者全員に情報を共有することで、個々のスキルやノウハウを向上させることができます。

営業活動をより効率よく行えるだけでなく、業務の属人化を防ぎ、より営業活動で成果を得やすくしてくれます。

CRMツール

CRM(顧客関係管理:Customer Relationship Management)ツールは、顧客との関係を管理するツールです。顧客の氏名や所属部署、役職、契約内容、問い合わせ履歴などを一元的に管理することができます。

さらに、CRMには集約した顧客情報を分析する機能もあるので、マーケティングや営業活動の成果を高める顧客を見つけることができます。

また、顧客関係の情報を見直すことで顧客満足度を向上させるための戦略を立てることもでき、将来的な顧客価値を高めることにも役立てられます。そのためのメール送信機能、問い合わせ管理機能、ファイル共有機能、分析・レポート機能などの機能がついているものもあります。

SFAと似ていますが、SFAは営業支援に特化したツールであり、CRMは顧客の管理に特化したツールだといえるでしょう。

日程調整ツール

日程調整ツールは、営業先や社内とのスケジュールを調整するのに役立ちます。営業先への訪問日程や複数人での会議などは、日程の調整が手間です。日程調整ツールを利用することで、その手間を抑えられます。

日程調整ツールでは、会議可能な時間を一覧で見ることができますし、候補日を送って選んでもらうということができます。カレンダー自動登録、リマインド、出欠管理の機能があるので忘れることを防止できます。

さらに日程調整ツールの中には、Web会議システムと連携できるものもあるので、よりスムーズにオンラインでの商談に移ることができます。

Web会議システム

Web会議システムは、インターネットを介して会議やセミナー、研修などを実施できるツールです。営業先が遠隔地であっても、移動することなく商談をすることができます。直接訪問する手間を省くことができます。

大人数でも利用できるものがありますし、資料の共有やレコード機能、チャット機能などもあるので、セミナーや説明会などにも利用することができます。

デジタル化によってWeb会議システムを取り入れれば、より多くの営業先にアプローチできますし、コストを大きく下げることができるでしょう。

コミュニケーションツール

コミュニケーションツールは、チャットや通話などでコミュニケーションが取れるツールのことです。リアルタイムにコミュニケーションを取ることができ、社内や社外とのやり取りがスムーズに行われるようになります。

営業で利用されるコミュニケーションツールとしては、SlackやChatwork、LINE WORKS、TUNAGなどがあります。

コミュニケーションツールでは、チームやプロジェクトごとにグループを作成できるだけでなく、タスク化やリマインド、通知機能など豊富な機能があり、より円滑なコミュニケーションに役立ちます。

名刺管理ツール

名刺管理ツールとは、顧客から受け取った名刺をデータ化して、クラウド上で共有できるツールです。営業担当者それぞれが持っている名刺を一元管理することで、スタッフ全員に顧客の情報を見せることができます。

スマートフォンで名刺を撮影するだけで自動的に情報を取得してくれるので、顧客から直接受け取った名刺の情報を手で入力する手間を削減できます。名刺データを送ることでベンダーが目視で確認して入力してくれるものもあります。

SFAやCRMなど、他のツールと連携できるものもあるので、自社で利用しているツールに対応しているかの確認もしておくのがよいです。

名刺管理ツールとしては、SansanやEight、ホットプロファイル、アルテマブルーなどがあります。

営業をデジタル化する際のポイント

デジタル化するポイント
営業部門でデジタルツールを導入する際には、抑えておいたほうがよいポイントがあります。

評価制度・指標を見直す

営業部門をデジタル化するにあたって、これまでの評価制度・指標を見直す必要があります。

デジタルツール等を導入するということは、これまでの体制が大きく転換するということです。訪問数や訪問を通した成約率などを基準としていた場合、既存の評価制度・指標では対応しきれないこともあります。

デジタル化に伴って、案件ごとの評価だけでなく、業務フロー全体をデータ化して評価するという企業も見受けられます。デジタルツールを導入することで、従来は数字で評価できなかった業務処理スピードなどを可視化できるのです。

どれくらい業務効率が改善されたか、どれくらいのスピードで成長しているかなど、社員の成長度合いをデータに基づいて測ることもできます。

このようにデジタル化に伴って既存の評価基準を再考する必要がありますが、デジタルツールだからこそ把握できるデータもあるので、それを活かした評価制度・指標を設定することが大切です。

経営層の関与

営業部門のデジタル化を促進していくには、経営層が積極的に関与する必要があります。

不確実性が伴うデジタル化では、社内のデジタル化に対するモチベーションが低い可能性があります。そういった状態だとなかなかデジタル化が進まないということになってしまうかもしれません。

それを避けるためにも、経営層がデジタル化の意義やメリット、必要性などをしっかりと説くことで社員の意識を統一しなくてはなりません。さらに、経営層がデジタル化の担当者に権限を与え、協力を呼びかけることでよりスムーズにデジタル化ができるでしょう。

目的の明確化

デジタルツールを自社に導入する際は、まず目的を明確にすることが大切です。デジタル化の波に乗ってとりあえずオンラインツールを導入するというのではなく、目的にあったものを選ばなくてはなりません。

目的からずれたデジタルツールを導入しても、現場のニーズとあわなかったり、必要な機能が備わっていなかったりなど、コストが無駄になってしまう可能性があります。

そのためにも、デジタル化によって何を達成したいのか、どういった問題を解消したいのかを定める必要があるのです。そして目的が決まったら、その目的に合ったツールを選びましょう。

現場のスタッフにヒアリングを行うなど、現場と積極的にコミュニケーションを取ることで課題を抽出するのがよいです。

デジタル化に対応できる人材

デジタル化を進めるときの課題としては、人材の問題があります。株式会社フレクトが実施した調査結果によると、デジタル化が進められない会社の多くは、推進できる人材がいないことを課題として捉えていることがわかりました。

デジタル化に対応できる人材が不足していると、どのようなツールが必要か、どのように導入を進めればいいかなどが把握できず、デジタル化が遅れてしまう可能性が生じます。

こういった人材がいないと、「効果的な活用方法がわからない」、「不具合やトラブルが起きた」などの場合に対応できないこともあります。

スピード感をもってデジタル化を促進したり、社員をサポートしたりするためにも、デジタル化に特化した人材は重要なのです。

アナログの営業と併用する

デジタル化を行いその成果を高めるためには、デジタルツールと従来のアナログ営業をうまく組み合わせることが重要です。それぞれ効果的な場面というのは異なりますし、適時使い分けるのが大事なのです。

例えば、実際に手で触ったり操作したりしたほうが購買意欲は高まるでしょう。逆に大規模な顧客の分析などはデジタルのほうが得意です。だからこそデジタルで絞った顧客にアナログ営業を行うなど、双方のメリットを活かした運用が望ましいでしょう。

このように、アナログとデジタルの営業を切り離すのではなく融合させるのがよいでしょう。

まとめ:営業のデジタル化にはノウハウが必要

現在は、テレワークや人材不足、業務効率の向上などの理由で営業部門もデジタル化することが求められています。

ただし、営業部門のデジタル化をする際は、専門的な知識や営業での活かし方などのノウハウが必要です。ノウハウがない状態でデジタル化を進めてしまうと、様々な課題が発生する可能性がありますし、うまく活用できない可能性があります。

NoSHAPEは、デジタル化に関する知識やノウハウが不足している企業に向けて、DX化のサポートを行っています。代表の鬼石は様々な営業部門のデジタル化を行ってきました。自身も営業支援やコンサルティングを行っています。

デジタルツールの導入サポートだけでなく、Webサイトやメディア、広告などのデジタルを活用したマーケティング、営業支援を得意としています。ぜひご相談ください。

NoSHAPE公式サイト

株式会社NoSHAPE

当社には、代表の鬼石を筆頭にBtoBマーケティングに精通したディレクターたちが在籍しております。代表の鬼石はKAIZEN PLATFORM出身。BtoBマーケティングのコンサルタントを10社以上手がけ、成功に導いております。

お客様とユーザーから信頼される存在であり続けるため、結果にこだわり活動します。マーケティングを元に広告・SEO・オウンドメディア・EC運用・Webサイト制作など、幅広く手厚い体制でお客様をフルサポートいたします。

https://www.noshape.jp/

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