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BtoBでは動画マーケティングを活用すべき?その手法と注意点を紹介
株式会社NoSHAPE
近年、SNSやウェビナーをはじめ、BtoBマーケティングにおいても動画を活用する企業が増えています。動画はより鮮明な映像で企業や商品の魅力を伝えられるため、飛躍的な販売促進効果を生み出せる可能性があります。
しかし、BtoBでは一般の視聴者ではなく企業がターゲットとなることもあり、動画マーケティングを成功させるにはそのためのポイントを抑えなくてはなりません。
この記事では、動画マーケティングの現状やBtoB企業ではどのような動画マーケティングが有効なのか、そのメリットや効果的な手法を紹介します。
マーケティングにおける動画活用の状況とは?
BtoB企業のマーケティングにおいて、現在動画はどれくらい活用されているのでしょうか?
動画市場が成長
以下のように、動画広告の媒体費は2021年時点で5,128億円となっており、前年から大きく成長しています。
引用元:電通「2021年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
さらに、2021年の広告媒体費の内訳としては、動画コンテンツの間に挿入されるインストリーム広告が2,921億円、ウェブ上の広告枠や記事のコンテンツ面などで表示されるアウトストリーム広告が2,207億円となっています。
このように、ここ数年の推移だけを見ても動画広告の成長比は非常に高く、今後もさらなる市場の拡大が予測されています。
これは、スマートフォンが普及し通勤時などに動画視聴をすることが当たり前となったことや5Gの本格導入なども原因でしょう。今後もこの流れは加速していくように思われます。
BtoB企業でも動画は効果が高い
動画広告は一般的にBtoCにおいて多く見られますが、BtoBにおいても有効です。
Faber Companyが発表した「マーケティング担当のSNS活用実態調査」では、マーケティング活動にSNSを活用している企業は7割を超えており、中でももっとも多い媒体が「YouTube」26.7%となっています。
業態別に見たときにも、BtoB企業では「YouTube」の活用が28.9%と最多となっています。「もっとも効果が高いと感じるSNS」でも、YouTubeは20.7%で1位となっており、2位のFacebookを超えています。
このように、BtoB企業でも動画の活用が増えており、その効果も実感されているようです。
企業活動でも動画活用の重要性が増加
動画は、広告だけでなく営業やSNSへの活用など、様々な企業活動においても重要性が高まっています。
アライドアーキテクツが行った「企業のデジタルマーケティング施策における動画活用の実態調査」では、「普段の業務において動画の重要性は増していると感じるか?」という問いに対して、「とても感じる」「どちらかと言えば感じる」と回答した人が85.2%にも達しています。また、この調査では「静止画コンテンツと比べて、動画コンテンツの活用で成果が向上した」と回答した人が62%という結果も出ています。
動画はSNSやWebサイト、オンライン展示会、オンラインイベント、メルマガ、DM、サイネージなど、広い用途で利用されています。
このように、動画コンテンツはあらゆる企業活動において重要性が高まっているのです。
BtoBで動画マーケティングを取り入れるべき理由
ここまで見てきたように、多くのBtoB企業が動画を活用しているのには理由があります。ここでは、BtoBにおいて動画マーケティングを取り入れるメリットを紹介します。
より成果が見込める
動画は情報伝達能力が高く、マーケティングに取り入れることでよりユーザーに対して訴求ができ、大きな成果が期待できます。
アメリカの調査会社Forrester Researchが行った研究では、1分間の動画から伝わる情報量は、Webページ3,600ページ分に相当するとされています。また、視覚情報は文章より6万倍も早く脳に伝達されるともいわれており、テキストや静止画では伝わりにくい内容も、動画にすることでより多くの情報を短時間で伝えることができます。
このように、動画は静止画のコンテンツより訴求力が高いため、成果につながりやすいといえるのです。視聴者は映像を見たときにイメージとして記憶するため、動画コンテンツはブランディングなどにも活用できるでしょう。
より多くの人に情報を届けられる
静止画コンテンツと比べると、動画はSNSなどで拡散されやすいというメリットがあります。また、動画のプラットフォームなども成長しているので、プラットフォームのユーザーなど多くの人に見てもらえる可能性があるのです。
BtoC同様、BtoBでもSNS上で動画が注目を集めれば、驚くほどのスピードで拡散されていきます。このような状態を作れれば、追加で広告費用をかけなくても動画が自ら集客を行ってくれるため、自社のビジネスを大きく加速できるでしょう。
ただし、このようにSNSで拡散され、多くの人に動画を見てもらうにはコツが必要です。そういったノウハウを得るとともに、継続的に動画やSNSの運用を行いましょう。
他社との差別化ができる
競合が紙やWebサイトなどテキストベースのコンテンツのみを利用している場合、動画の活用を進めるだけで差別化を図ることが可能です。
例えば、同じ商品の広告であっても、動画の方がより鮮明に多くの情報を伝えられるため、魅力を伝えられます。さらに、ユーザーの記憶に残りやすくなるので、いざ商品を購入しようと思った時も競合より印象に残っている自社商品を選んでもらえる可能性が高くなります。
さらには、動画は短時間で気軽に視聴ができるため、テキストベースのコンテンツよりも潜在層へのアプローチが効果的に行え、競合よりも先んじることができるでしょう。
営業の課題を解消できる
営業の際に動画を使って説明するなど営業の場面でも動画を活用することで、営業の課題も解消できます。
自社の魅力をアピールする動画を一度作れば、その動画を見せることですべてのクライアントに同じ情報を伝えられます。営業マンごとのスキルやキャリアに頼る機会を減らすことができるなど、属人化を防ぐことができます。
また、動画を送ることで事前に自社の情報を提供することもでき、プレゼンが短時間で済んだり、事前によりモチベーションを高められたりといったメリットもあります。
BtoBで動画マーケティングを始める前に
BtoBにおいて動画マーケティングを行うときには、いちかばちかの動画活用にしないためにしっかりと計画を立てておきましょう。ここでは、BtoBで動画マーケテイングを始める前にまず行っておいたほうがよいことを紹介します。
担当者決定
BtoBの動画を制作する際は、事前に社内で主導する人を決定しましょう。動画マーケティングを行う際には、動画の制作だけでなく戦略策定や各種交渉、制作後の分析・改善なども必要になります。他部署とコミュニケーションを行う機会も増えるので、そういった担当者を用意しておいたほうがよいです。
そして、担当者にはある程度のことまで決定できるような権限を与えましょう。権限があることで、スムーズにプロジェクトを進めることができるでしょう。
ターゲット分析
動画マーケティングで成果を出すためには、ターゲットの分析が重要です。ターゲットがずれていると、動画を見たユーザーにしてほしい行動を取ってもらえません。
動画で訴求したいのはどのような会社の人か、そのターゲットの属性や規模、部署、抱えている課題、ニーズの顕在化具合などを分析しましょう。例えば、興味や関心が低い層にアプローチする場合と、すでに興味を持っている顕在ユーザーにアプローチする場合では、制作すべき動画の内容は変わってきます。
事前に詳しく分析することで、より効果的なマーケティングが行えます。
USP分析
動画で成果を出すためには、自社分析も欠かせません。動画では自社の魅力や優位性を短時間で明確にアピールしなければなりません。そのためには、改めて自社の強みやUSPを洗い出す必要があります。
USP(Unique Selling Proposition)とは「自社だからこそ提供できる価値」のことです。競合も分析することで、自社が思う強みではなく競合と比較したときの強みを見つけます。自社にしかできないことやその価値を伝えることで、競合を差し置いて顧客の心を掴むことができます。
社内でヒアリングをするとともに、社外の人にも聞くことで客観的なUSPを知ることができる可能性があります。
マーケティング戦略策定
ターゲットとUSPの分析を行ったら、そこから動画マーケティングの戦略を立てていきます。
動画において、誰に、何を、どのように訴求するかを考えるのです。その際には、ニーズが高まっているターゲットから訴求していくのが成果が出やすくなります。例えば、比較検討段階やサービスに共感しているようなユーザーは、動画を見ることで受注につながりやすいです。こういった見込み顧客に対して動画を作るのがよいでしょう。
一方で、まだ商品やサービスを認知していない人や、自社の課題が顕在化していないユーザーなどは、アクションを起こすまでに時間がかかるので、顕在化したユーザーのあとにアプローチします。
動画マーケティングの始め方
戦略が決定したら、実際に動画コンテンツを制作していきます。ここでは、クリエイティブを作る際のポイントを紹介します。
1.動画の目的決定
動画のクリエイティブを制作する際は、最初に動画の目的を決定します。戦略で決めた内容を、具体的にどのような動画で達成するかを決めるのです。
まず、新しい顧客との関係を築くのか、すでにある関係を向上させるのかなど、その目的を明確にしましょう。BtoBの動画の目的としては他にも以下のようなものがあります。
- 販売促進
- ブランディング
- IR
- 採用
- 社員教育
これらの目的のなかから、今回の動画で行いたいことを決定します。これによって作るべき動画は変わってくるので、しっかりと話し合って決め社内での認識も固めましょう。
2.動画タイプ決定
動画の目的や方向性が決まったら、ターゲットに合わせて作る動画のタイプを決めます。BtoBで利用する動画には、動画のタイプがいくつか考えられます。
例えば、検討段階にあるユーザーには理解を深めて行動に移してもらうための比較検討動画などが有効ですし、興味を持っている程度のユーザーであれば、サービスや商品を自分ごと化してもらう動画が効果的です。認知していないユーザーに対しては、まず認知してもらうためのキャッチーな動画がよいでしょう。
このように、動画マーケティングで成果を出すためには、ターゲットの状態に合わせて動画のタイプを使い分ける必要があるので、最適なタイプを決定しましょう。
3.アクション検討
動画制作に取り掛かる前に、動画を見た人にどのような行動を取ってもらうかというアクションも検討しておきましょう。
動画では、双方向なコミュニケーションが可能です。動画内にボタンを仕込んだり、別の動画へ自動的に遷移させたりといったことができます。こういった、ユーザーに取ってほしい具体的なアクションを決めておくことで視聴者の反響がわかりやすくなり、より詳細な分析・改善が行えます。
動画の方針やターゲットによって、取ってほしい行動を決めましょう。
マーケティングでは分析も重要
BtoBで動画マーケティングを行う際は、動画配信後も継続して分析・改善を行うことが重要です。動画が予測したとおりの反応を得られているか、視聴回数や視聴時間、エンゲージメント数などを計測・分析しましょう。
動画の目的によって重視すべき指標も変わってきます。例えば、認知してもらうための動画であれば視聴回数や時間が大切になりますし、比較検討ではエンゲージメント率が重要になります。これらの指標をもとに分析・改善を繰り返し、PDCAを回すのがよいでしょう。
分析と改善を繰り返し行うことで、動画マーケティングを最適化することができ、成果をより大きいものにできます。
まとめ:BtoBの動画マーケティングでは準備と始め方が大切
BtoBにおける動画マーケティングは、飛躍的な販売促進効果を期待できる反面、専門知識や運用コストが必要になります。こういった人材や予算などをしっかりと確保し、運用を始めるようにしましょう。
動画マーケティングを始めるときには、正しい準備や始め方にならうことで効率よく動画を作れますし、より成果を出すことができるでしょう。今回の記事で紹介した内容なども参考に始めてみてください。もし動画制作や運用を他社に依頼する場合は、そういった戦略立案からサポートしてくれるマーケティング支援会社に依頼するのもよいでしょう。
私たちNoSHAPEは、BtoB領域に特化してマーケティング支援を行っています。動画の制作・運用を行っておりますし、その他の広告やマーケティング手法にも精通しています。
マーケティング戦略の立案や運用から、広告、オウンドメディア、SNS、営業支援など幅広くマーケティング支援を行っています。動画はもちろんのこと、最も最適なマーケティングを行いたいという方はぜひお問い合わせください。
株式会社NoSHAPE
当社には、代表の鬼石を筆頭にBtoBマーケティングに精通したディレクターたちが在籍しております。代表の鬼石はKAIZEN PLATFORM出身。BtoBマーケティングのコンサルタントを10社以上手がけ、成功に導いております。
お客様とユーザーから信頼される存在であり続けるため、結果にこだわり活動します。マーケティングを元に広告・SEO・オウンドメディア・EC運用・Webサイト制作など、幅広く手厚い体制でお客様をフルサポートいたします。